奄美の風に吹かれて

昨年、友人が自ら命をたちました。

 

彼は、2011年に私が転職をした時の会社の同期。

苦しかったあの頃、まるで戦友のようで、お互いに会社を辞めてからも一緒にライブ観に行ったり、泊めてもらったり、銚子までドライブに行ったりしました。

 

とても面倒見が良くて、男気にあふれていて、それなのにけっこう無口で、酒のみで、それでいていつもどこか淋しげな雰囲気もまとっていたように思います。

 

昨年、たしか12月中旬。

赤坂へライブを観に出掛けようと家の鍵を閉めた時、見知らぬ番号から電話がかかってきました。

 

不審に思いながら電話に出て、名乗らず様子を見ていると、それは彼と一緒に暮らしていた彼女からでした。

 

声からただならぬ雰囲気。

 

6月に自殺していたということを伝えられました。

 

にわかには信じられないその事実に対して、電話ごしに泣きじゃくる彼女にどう声をかけて良いかまったく分かりませんでした。

 

駅まで歩きながら、電話で事情を聞きました。

詳しいことは書けませんが、今は一緒に住んでいた家も引き払い、彼の実家である奄美大島の、海の見える場所に眠っているとのことでした。

そしてこう言われました。

 

「連絡が遅くなってごめん。」

「いつも大塚君のこと話す時、彼は楽しそうだったんだよ」

「もし良かったら、いつか会いに行ってあげて欲しい...」

 

こうしか答えれませんでした。

「わかった、すぐには行けないけど、必ず俺も会いに行くから」

 

そう約束しました。

 

そして今回、3月27日(木)~3月28日(金)でその彼女、彼のご両親と日程を合わせて若参りに行ってきました。

 

空港には彼のお父さんと彼女が迎えてきてくれました。

実家に向かう前に鶏飯をごちそうしてくれて、家につくなりお母さんが手作りのよもぎ餅をふるまってくれ、ちょうど東京から帰ってきている妹さん家族や弟さん家族も出迎えてくれました。

 

線香をあげさせてもらいお墓へ。

本当に海が見えるところで、お墓の周りにも花が植えられて綺麗に飾られていました。

 

「何やってんだよ。」

 

心の中で彼にこう語りかけはじめました。

 

とてもここでは書ける内容ではありませんので事情は省かせて頂きますが、なぜそんな選択をしてしまったのか?

 

仕事や、プライドなんて捨ててしまえば良かったじゃないか。

 

側に一番大切な人がいたのに。

 

今もこうして君のために泣いているじゃないか。

 

 

簡略すると、2月に仕事で大きなミスをして、その後色んな人に会っていたそうです。

5月末に私も彼と赤坂で飲んでいました。

俺も気づいてあげれなかった。

 

お金を稼ぐということって何?

 

何でそれで死ななきゃいけないの?

 

彼は彼女を巻き込まないため、一切仕事のことは話さず、メールの履歴なども消去してからこの世を去りました。

 

仕事について、お互いの考え方を語り合った仲です。

彼が稼ぐことにプライドを持っていたのは知っています。

しかし、それが彼が本当にやりたいことじゃなかったであろうことも感じていました。

 

お金のために死ぬなんてやめようよ。

 

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昨日の夜

 

お墓参りをすませると、彼のご両親が奄美の夕日の見える海岸へ連れて行ってくれました。

黒さとうきびジュースを差し入れしてくれたり、砂が固まってできたというビーチロックという岩のことを教えてくれたり、サンゴについて教えてくれました。

その後、家族総出でとある繁華街の飲み屋にも連れて行ってくれました。

親戚の元力士さんがやっているお店でした。

これでもかっ!!ってくらい島の料理をたくさん食べさせてくれました。

 

彼の家族、なんてあったかい人たちなのだろう。

0歳児の子供が2人、2歳児に5歳児の子供もいるのに23時すぎまでもてなしてくれたんです。

お父さんはウイスキー飲みに行きましょうとさらに声をかけれくれました。

 

翌日、彼女がこっそりと教えてくれました。

「お父さんいつもお酒を飲むと泣いてるんだよ。」

「でも昨夜は大塚君が来てくれて本当に嬉しそうだった。」

 

お母さんも、いつでも泊りに来てくださいと言ってくれたり、翌日も昼に自分の退職祝いの席にも関わらず家でもてなしてくださって、お父さんも空港まで見送りに来てくれました。

 

 

最近、独りで生きていくことへの恐怖について考えたり、仕事についての悩み、自分がいったい何をしたいのかが分からなくなったりしています。

 

人生って短いようだけど、夢も希望も大切な人もいないまま生きるには、長すぎると思いませんか?

 

生きてるだけでまるもうけ。

 

単純にこんなこと言えなくなってしまったかな。(苦笑)

 

それでも、自ら命を絶つなんてことは絶対にしてはいけない。

側に大切な人がいるのなら、その他のことなんて全部捨ててもいいじゃないか。

人生でそんな人に巡り合えて、一緒に暮らせるなんて、それがどんなに素晴らしいことかを考えて欲しい。

 

あとに残された人たちの悲しみを想像して欲しい。

精神的に追い詰められていた状況では出来ることではないと思うけど。

それでも、側にいる大切な人には心の内をさらけ出して欲しい。

喧嘩していたってさ、何も言わないまま、さよならも伝えられないまま、独り計画を立ててこの世を去るなんてことは絶対にしないで欲しい。

 

 

こんな脈絡のない文章で稚拙な日記ですみあせん。

でも、もしも、この日記を読んでいるあなたが今命を絶つことを考えているのだとしたら、どうか考え直して欲しい。

 

ダメだ...今になって悲しくなってきた。

でも、まだ信じられないんだよ、俺だって。

 

彼の冥福を心よりお祈り致します。

せめて、そっちではゆっくり休んで、自分のやりたいこと見つけて欲しい。

この世界で友達になってくれてありがとう。

『息吹』PV

酔いどれ赤とんぼ

オリジナル曲

『Top Of The World』

ハロウィンパーティより

『Ain't Np Mountain High Enough』

ゴスペルサークル

2013年新春発表会より

『OH HAPPY DAY』

2010年ほまれ劇場より

Homare Band

『君と海へ』

酔いどれ赤とんぼ

feat Dry County

@藤沢INTER PLAY

『ほまれ劇場2014』

Birthday Live 

@赤坂CRAWFISH